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歯科医院の事業継承を失敗しないために!これだけは知っておきたいこと

歯科医院の事業継承を失敗しないために!これだけは知っておきたいこと

歯科医院における事業継承は、診療所だけでなく機材やスタッフ、患者さんなどを引き継げるため、費用やリスクを抑えて開業できるイメージがあります。しかし実際には継承ならではの難しさもあり、安易に事業継承を進めてしまうと、思わぬリスクを抱えてしまう可能性もあるため注意が必要です。事業継承で失敗しないためには、どのようなポイントに気をつければいいのでしょうか。

  

歯科医院の事業継承におけるポイント

歯科医院における事業継承にはさまざまなメリットのほか、いくつか留意しておくべき点もあります。

コストを抑えて開業できる

事業継承の最も大きなメリットは、やはり開業コストを抑えられるという点にあります。歯科医院を新規開業するためにはユニットやレントゲンといった医療機器のほかに内装工事費用なども発生し、いずれも非常に高額です。すでに設置されている医療機器や内装をそのまま流用することができれば、開業コストを大幅に削減することが可能になるでしょう。

  

準備期間を短縮できる

開業までの準備期間を大きく短縮できるのも大きなメリットのひとつです。一般的な新規開業の場合、医療機器の設置や内装工事を行っている間も家賃などの固定費が発生し、準備期間が長くなればそれだけ多額の開業資金が必要になります。準備期間を短縮することで、早く事業を始めることができるのです。

  

スタッフを教育する手間が省ける

事業継承においては、前医院のスタッフをそのまま継続雇用するケースも少なくありません。この場合ゼロから教育する必要がなく、すでに即戦力のスタッフがそろっている状態で事業を開始できます。教育の手間が省けるだけでなく、生産性や効率という点でも心強いと言えるでしょう。

  

患者さんを引き継げる

事業継承することで、前医院からの患者さんをそのまま引き継ぐことができるのも大きなメリットと言えるでしょう。患者さんの視点に立ってみれば、事業を継承したとはいえ歯科医院であることは変わりません。そのため、同じ場所にある歯科医院にそのまま通い続けてくれるケースがほとんどです。患者さんを引き継ぐことは経営の早期安定化にもつながり、さらに広告費を抑えられるメリットもあります。

  

建物や医療機器の老朽化のリスクがある

歯科医院において事業継承する場合は、建物や医療機器が老朽化しているリスクがあることに注意が必要です。建物の耐久性や機器の消耗具合に問題がなければそのまま使用することが可能ですが、問題がある場合は修繕もしくは買い換えが必要になります。これにより、開業費用を抑えられるはずが、かえって予定外の出費が発生してしまったというケースもあるのです。

  

前医院の影響を受ける

事業継承をする場合、良くも悪くも前医院の影響を受けるというのも注意するべき点です。例えば前院長の治療方針や治療内容と違うことで患者さんが疑問を持ってしまったり、スタッフがやりづらさを感じてしまったりすることもあります。また、もし前医院の評判があまり良くなかった場合、そのマイナスのイメージまで引き継ぐ可能性があることに注意が必要です。

  

歯科医院における事業継承の実際

歯科医院における事業継承は、主に以下2つのケースがあります。

親族からの事業継承(親や親戚など)

親や親戚など親族から事業継承する場合は、後継の経営者としてその歯科医院のやり方を学んだり、スタッフと関係構築したりするための時間が取れるメリットがあります。可能であれば、継承する前に歯科医師としてその医院で働き、徐々に引き継ぎを行っていく方法もあります。医療機器や備品、不動産などの資産については双方の話し合いで金額を決めることになりますが、高額で売却が難しい場合は賃貸(貸付)という手段も取ることができます。どちらがよりメリットがあるかは価格や課税方法によっても変わるため、税理士や融資金融機関の担当者などと話し合っておくといいでしょう。

  

第三者からの事業継承(勤務先や知り合いなど)

親族ではない第三者から事業継承を行う場合は、継承後の経営をスムーズにするためにも前院長の治療方針や業務の進め方などを確認しておくことが重要です。また、スタッフの引き継ぎや営業権についてもすり合わせが必要になります。医療機器や備品、不動産については売却もしくは賃貸契約を行うのが一般的です。ただ、価格の設定は機器の状態の見極めや相場感がないと難しいため、専門家に間に入ってもらうことをおすすめします。また、特に第三者からの継承は、前医院のイメージに引きずられたり、自分のやりたい方向性との折り合いをつける必要があったりするケースがあることに注意が必要です。

  

失敗しないための2つのアクション

前医院の問題点をリサーチする

事業継承を検討する際は、前医院に問題がないかをしっかりとリサーチすることが重要です。医院の周辺環境や集患状況はもちろん、建物や医療機器がどの程度老朽化しているか、どのタイミングで修繕や買い換えが必要になるかを調べ、かかる費用を事業計画に組み込んでおく必要があります。また非常にまれなケースではありますが、第三者からの継承後に法人借入金があることが判明したり、前医院の医療過誤が発覚し裁判に発展したりする可能性もあります。こうしたリスクを完全に調べ上げるのは簡単ではありませんが、信頼できる仲介業者や弁護士、司法書士など専門家の力を借りて、できる限りリスクの可能性をつぶしておくことが重要です。

  

リニューアルをしっかりとアピールする

先にも紹介しましたが、事業継承は前医院のイメージを良くも悪くも引き継ぐケースが多くなります。前医院の評判が良く、また前院長と自分の経営方針が一致しているのであれば問題はありませんが、必ずしもそんな理想的な歯科医院を継承できるとは限りません。評判は良くても昔からある古い歯科医院だったり、安く治療してくれる歯医者さんだと患者さんに思われていたり……。こうしたイメージは、自分が経営者になったときの制約となることもあります。こうした前医院のイメージを払拭するためには、地域の住民に対してリニューアルをしっかりとアピールする必要があります。院内の改装はもちろん、オープン前に内覧会を行ったりホームページを刷新したりするなど、新しい歯科医院であることを大々的にアピールすることが重要です。

  

まとめ:うまく活用することで、事業継承には大きなメリットがある

歯科医院の事業継承には、継承ならではの難しさもありますが、コストの低減や経営を早い段階で軌道に乗せることができるといった、大きなメリットもあります。継承を検討する場合は、開業支援しているディーラーや会計事務所、コンサルタント、弁護士などの専門家の手も借りながら、しっかりと準備をすすめることをおすすめします。

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