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集患に取り組む歯科医院向け、戦略的に重要なポイントとは?

集患に取り組む歯科医院向け、戦略的に重要なポイントとは?

歯科医院を経営していて「あまり集患状況がよくない」「広告を出しているのに今ひとつ効果が薄い」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。新規患者を増やし収益につなげるためには、マーケティングの視点を取り入れ、戦略的に集患に取り組むことが重要です。

歯科集患におけるマーケティング視点の重要性

厚生労働省がまとめた医療施設動態調査によると、国内にある歯科診療所の数は2021年3月の時点で68,051件とされています。この数は全国にあるコンビニエンスストアよりも多く、街の至るところに歯科診療所が並んでいる現状が明らかになっています。

その一方で、日本の人口は減少の一途をたどっています。総務省統計局によると、日本の人口は2008年に1億2,808万人とピークを迎えて以降は減少を続けています。少子高齢化の現状や出生率が下がっていることを踏まえると、今後も人口が増加に転じることは考えにくいと言えるでしょう。

こうした状況のなかで歯科医院が存続していくためには、積極的に集患に取り組み、一定の患者数を確保し続けることが重要です。

しかしながら、集患もただ取り組むだけでは効果がありません。集患施策と言えばチラシや新聞広告、Web広告、ホームページの制作などがすぐ頭に思い浮かびます。これらの施策はいずれもコストが発生します。取り組めば取り組んだだけ患者さんの来院数が増えるのは確かですが、施策実施にかかる費用が収益を超えるようでは本末転倒です。それぞれの施策にかかる費用対効果を計測しながら、マーケティング戦略の視点を持って集患に取り組むことが大切です。

また、歯科医院を存続させるという意味では、収益性の高い治療を増やしていくのも重要なポイントです。自費診療の患者さんを増やせば、同じ患者数でも十分な収益を確保することにつながります。例えばインプラントや歯科矯正などの治療を得意としているのであれば、それを地域住民の方々に伝えられる広告を出すことが収益を増やすことにつながるでしょう。広告戦略を考える上では、歯科医院の強みや取り組みをいかに伝えるかを意識することが重要といえます。

歯科医院において集患施策に取り組む際は「患者数を増やす」と「収益性を上げる」の2つの視点をベースにし、費用対効果の計測や広告の出稿を戦略的に進めていくことが重要です。マーケティングの考え方を取り入れるのは、こうした戦略を成立させ、効率的に収益を上げるためにも重要なポイントになります。

  

歯科医院における集患方法

歯科医院における集患は、大きく分けて「オフライン」「オンライン(Web)」「ITツール活用」の3つの方法があります。

(1) オフラインでの集患

歯科医院の集患方法としてまず思い浮かぶのは、このオフラインでの集患施策ではないでしょうか。具体的にはチラシや新聞、テレビCMなどへの広告出稿、看板広告、ポスティングなどが代表的な方法です。

これらオフラインでの集患施策のメリットは、診療圏を意識して広告を出すことができる点にあります。特に歯科医院は自宅もしくは職場の近くで通うケースが多いため、近隣に住む地域住民やそこで働く人など、診療圏の人々に直接アプローチできるオフライン施策は効率よく認知を高める方法と言えます。また、インターネットを使わない高齢層にもアピールできるというメリットもあります。

  

(2) オンライン(Web)での集患

ホームページなどオンラインでの集患も代表的な施策のひとつです。オンラインでの集患はGoogleやYahoo!などの検索エンジンで歯科医院を探している層へのアプローチに最適で、「〇〇市 歯科医院」などのように診療圏を意識した検索のほか、「インプラント 歯科医院」「矯正 歯科」などのように特定の治療ニーズのある患者さんへも効率的に認知してもらえるメリットがあります。

最近はSNSやブログなどで情報発信を行っている歯科医院も増えています。普段からこうした投稿を見てもらえれば、今はまだ治療を必要としていないものの、いずれ治療が必要になる潜在層へアプローチすることにもなるでしょう。

  

※歯科医院のホームページについては「歯科医院のホームページは集患に必須ツール?その理由と対策のポイント」をあわせてご覧ください。

  

(3) ITツールを活用した集患

歯科医院にはレセプトをはじめとするさまざまなITツールがありますが、近年はこうしたツールのなかにすでに来院したことのある患者さんに再来院を促す機能を備えているものもあります。例えば、しばらく来院していない患者さんへ定期検診案内などで定期的にアプローチするリコール機能を備えたものや、無断キャンセルしてしまった患者さんを抽出し、連絡できるようリスト化してくれる機能などがあります。こうした機能を有効活用することで、患者さんに対して効率的にアプローチすることができます。

また、こうした患者さんの来院動機の受け皿として取り入れておきたいのが、スムーズかつ効率的に予約へ誘導するオンライン予約機能です。最近は美容院や飲食店など他業種でもオンラインで予約を受け付けているところは多く、電話よりもオンライン予約が好ましいと考える人も増えています。365日24時間いつでも予約を受け付けることができる環境を作ることは集患にもつながるほか、歯科医院にとっても電話対応の手間が省けるといったメリットがあります。

  

集患に取り組む際の注意点

厚生労働省は医療機関の広告について「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)」という基準を定めており、患者さんを不当に誘引するような広告表現を禁止しています。その理由として、医療広告ガイドラインの中では以下のように書かれています。

“① 医療は人の生命・身体に関わるサービスであり、不当な広告により受け手側が誘引され、不適当なサービスを受けた場合の被害は、他の分野に比べ著しいこと。

② 医療は極めて専門性の高いサービスであり、広告の受け手はその文言から提供される実際のサービスの質について事前に判断することが非常に困難であること。”

このため、新聞広告やチラシ、ホームページなどを活用して集患に取り組む際には、使用することができない表現があることに注意が必要です。具体的には、以下のような内容の広告が禁止されています。

  

1. 内容が虚偽にわたる広告(虚偽広告)

・「どんなに難しい症例でも絶対に成功します」といった表現(「絶対」は医学上ありえないため)
・効果があるように見せるため加工・修正した写真の掲載

  

2. ほかの病院や診療所と比較して、優良であることをアピールする広告(比較優良広告)

・「インプラントの治療では、日本一の実績を有する病院です」
・「著名人が当院で治療を受けています」といった表現

  

3. 誇大な広告(誇大広告)

・「知事の許可を取得した歯科医院です!」(都道府県知事の許可を得て開設することは法律上の義務のため)
・「○○の症状のある2人に1人に○○のリスクがあります」(科学的根拠に乏しいため誇大広告として扱われる)

医療広告ガイドラインではこのほか、公序良俗に反する内容や品位を損ねる広告についても禁止の対象としています。違反した場合は罰則の対象になるため、広告を出稿する前にガイドラインに沿った内容になっているか、しっかりとチェックする必要があります。

  

「誰に、どのような価値を、どのようにして提供するか」を考える取り組み

マーケティングとは「誰に」「どのような価値を」「どのようにして提供するか」を考える取り組みです。そのため、マーケティング視点で集患施策に取り組むことは、どのような歯科医院を作りたいか、どのように発展させたいかを考えるきっかけにもなります。

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