心を育てる! 患者接遇マナー

HOMEMIC FUN心を育てる! 患者接遇マナー第11回 歯科現場における言葉づかい(2)

第11回 歯科現場における言葉づかい(2)

みなさん、こんにちは。株式会社オフィスウエーブ代表ならびに、日本歯科プロアシスタントスクールの校長を務める澤泉仲美子です。患者接遇についてのコラムの11回目をお届けします。

言葉づかいのプラスアルファ

今回も前回に引き続き、「歯科現場における言葉づかい」についてお伝えします。(前回をご覧になっていない方はこちらからどうぞ)。前回の言葉づかいのワークはいかがでしたか?
「知っているようでも意外と理解できてない!」
「ワークをしてみて初めて、理解できてないことを知った!」
そんなご感想をセミナーなどで先生やスタッフさんからお聴きします。ぜひ、これを機に言葉づかいを習得し、接遇スキルをアップさせてくださいね。さて、11回目は言葉づかいのプラスアルファをお届けします。このプラスアルファができてくると、言葉が折り目正しいだけでなく、イキイキしてやさしさがあふれてきます。患者さんのハートに届く言葉のつかいかたを身に付けていきましょう!

正しくても逆効果に?

いくら綺麗で正しい流暢な日本語を話しても、冷たい印象を持たれてしまったり、相手に伝わらないことがあります。その結果、例えば、
・ 言葉は丁寧だけどなにか物足りず、事務的な人だと思われてしまう。
・ 相手に冷たく、厳しい人だと思われてしまう。
と、むしろ逆効果になってしまう事もあります。ではどうしたらいいのでしょうか?そこでプラスアルファのスキルが大切になってくるのです。

最も気を配るべきは「否定するとき」!

人は、否定されることが苦手です。自分を否定されたと思い、カチンとくる方もいらっしゃいます。つまり、苦手を通り越して、怒りを感じられる方もいらっしゃいます。

それでも歯科医院の現場では、正しい情報をお伝えしなければなりません。何でもかんでも、「YES」とお伝えするわけにはいかないのです。

では、「NO(否定)」を伝える時、どのようにしたらよいでしょうか?否定を伝えるので、より言葉を選び、注意して相手の方の「カチン!」スイッチを入れないように、細心の心配りが大切です。

否定を伝えるときには、次のようなルールがあります。ぜひ覚えてくださいね。

「クッション言葉 + 否定 + 謝罪 + ねぎらい言葉」

否定と謝罪については説明するまでもありませんが、クッション言葉、ねぎらい言葉とはどんな言葉でしょうか。解説していきます。
・ クッション言葉とは?
この名の通り、外からの衝撃を和らげる働きをします。クッション言葉が先にあることで、これから、否定的な言葉がつづくのだなと患者さんにも見通しを付けていただけます。また、先にお詫びや衝撃を和らげる言葉を付け加えることで、こちらの申し訳ない気持ちを十分に伝えることができ、「カチン!」スイッチをONにしなくてすみます。

・ ねぎらい言葉とは?
相手の気持ちを察して癒す働きをします。患者さんのご要望にお応えできない時に使いますので、クッション言葉以外に、更にねぎらいの言葉を伝えて、こちらの誠意を十分に伝えきりましょう。これによって、患者さんは否定されているにも関わらず逆に心地よさを感じてしまうことでしょう。

ちからだめし!

否定の言葉を伝える場面を想定したワークです。PDFをダウンロードいただき、ぜひクリニックの皆さんで取り組んでみてくださいね。
■ワークシートのダウンロードはこちら

解答は弊社(株)オフィスウエーブのHPにありますので、ぜひ答え合わせをしてください。
■ワークの解答はこちら

否定形を肯定形に変える

これもとても大切なスキルです。人間の心理として、いったん相手に否定される言葉を使われると、マイナスにインプットされてしまう部分があり、そのイメージに大きく影響され、後々まで人間関係の構築に響いたりするものです。

たとえば「診察券をお忘れにならないように、お気をつけてお越しくださいませ」と伝えると、「診察券を忘れる」という言葉の力が、その人の中に残ってしまいます。

普段なら忘れることのない方でも、言葉の力は相当強く、行動に影響するものです。つい忘れてしまうという行動にまで影響します。

この場合は、「お越しになる際は、ぜひ診察券をお持ちくださいませ。」と肯定的な言葉に直してお伝えすることが出来ます。

ちからだめし!

間違えだらけの言葉づかいを違和感のない言葉づかいに直すワークです。PDFをダウンロードいただき、ぜひクリニックの皆さんで取り組んでみてくださいね。
■ワークシートのダウンロードはこちら

解答は弊社(株)オフィスウエーブのHPにありますので、ぜひ答え合わせをしてください。
■ワークの解答はこちら

終わりに

歯科医院で留意したい言葉づかいの初級編でした。いかがでしたか?意外と知っているようで正しく活用できていないのが言葉づかいです。ぜひこの機会に言葉づかいを学んで患者さんとの信頼関係を深めてくださいね。

11回にわたる患者接遇コラムをお読みいただき本当にありがとうございました。「心を育てる!患者接遇マナーセミナー」は80回を超えて全国で開催しています。
(のべ1600名以上の方が受講されています)(東京・大阪・札幌・福岡)
http://www.sikakirakira.com/category/1296768.html

会場にお越しになれない方のために、上記のセミナーをすべて収録したDVD教材もあります。 ぜひ新人スタッフの教育にお役立てくださいませ。
http://www.sikakirakira.com/category/1400019.html

執筆者プロフィール

澤泉 仲美子(さわいずみ なみこ)


株式会社オフィスウエーブ代表取締役
日本歯科プロアシスタントスクール(PAS) 校長

共立女子短期大学で学び、歯科助手として社会人をスタート
学校法人三幸学園(さんこうがくえん)に就職。
クラス担任を受け持ちながら医療請求事務や秘書学・ 簿記学を担当し、1,500名の歯科助手を歯科業界に送り出しました。その後、日本歯科助手協会・会長を務め、歯科助手の社会的地位向上のための活動を精力的に行ってきました。
30歳で独立開業。株式会社オフィスウエーブを立ち上げました。
女性視点を歯科経営に活かすコンサルタント活動を行い、デンタルスタッフ向けに、患者接遇マナーやコミュニケーションスキル講師として全国で活発な講演活動を行っています。コーチングやNLPを学び、デンタルスタッフ育成に役立てています。

著書:「患者さんに好かれるスタッフ習慣術55」、「ファンをつくり出す歯科医院経営」、「歯科助手の上手な活用方法」(いずれもクインテッセンス出版)があります。
ホームページ:http://www.office-wave.jp